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イベント業務のアウトソーシング 注意すべきポイントを知ろう

2015年2月23日

前野伸幸氏 イベント仕事人に聞く
株式会社ホットスケープ 代表取締役社長 前野伸幸氏  表彰式や社員総会、会社説明会といった企業イベントの企画・運営を数多く手がけるホットスケープ。1991年の創業以来、主催企業からの直接受注をメインにビジネスを進めています。イベントの企画段階から準備、当日の運営、終了後のアフター業務まで、ワンストップでサービスを提供。多岐にわたるイベント制作の経験を生かし、ホールやカンファレンス会場といった施設のコンサルティング業務も行っています。つねに主催企業の担当者の側に立ち、最初から最後まで寄り添うようにサポートするスタイルが顧客からの信頼を得ています。

もしイベントの担当者になったら…

みなさんがイベントを実施することになったら…。例えば勤務する会社から社内行事の担当者に任命されたらどうしますか。イベントのテーマは決まっているとしても、会場や日程、参加者の範囲、人数、進行プログラム、演出、遠隔地であれば交通手段や宿泊場所など、考えたり調整したりすることがたくさんあります。

企業イベントの場合は、社内でチームを組んで準備するケースが多いと思いますが、専門的な業務についてはアウトソーシングすることになるでしょう。では、アウトソーシングする場合には、どんなことに注意したらよいのでしょうか。

ゴールはどこかを常に考えながら進める

社内行事の担当者の場合、会社から予算を預かっている訳ですから、コストマネージメントが大切な仕事のひとつとなります。無駄遣いは許されません。それでは安ければ安いほどよいかというと、それは間違いです。

イベントを実施する理由を考えてみましょう。そこには必ず、イベントを実施する目的があるはずです。成績が優秀な社員や部門を表彰してモチベーションを高めたり、全国に散らばっている社員を集めて経営方針を伝え結束を図ったりといったことですね。いったい何のためにそのイベントを実施するのか。たとえコストが抑えられたとしても、その目的が達成できなかったり、あいまいになったりしたのでは実施する意味がありません。

つまり、イベントの目的…私はゴールイメージを持ってくださいとよく言っているのですが、その目的となるゴールテープを切るためのベストなチョイスをすることが重要なんです。イベントの企画段階から終了後の報告時まで、目的は何か、ゴールはどこかということを常に心に留めておいてください。

単品で判断しない。トータルコストを意識する

話がやや抽象的になりましたが、簡単に言うと、安いだけではダメということです。目的が達成できなければ、結局、安物買いの銭失いになってしまいます。それと大切なのがトータルコストで考えよ、ということです。

例えば会場を借りることを考えましょう。Aという会場は使用料金が大変良心的で、Bはその倍かかるとします。立地などの条件がイーブンの場合にはAを選んでしまいそうですが、音響機材がないので別手配となる、インターネット回線は敷設が必要…となると、それらの設備を最初から備えているBのほうがトータルでは安かったということもありえます。単品でのコストを考えるのではなく、トータルでのコストを意識することが重要となります。

複数のプランに点数を付けてみる

アウトソーシングする場合、何社かに見積りを依頼することがあると思います。では、発注先をどのように決定したらよいのでしょうか。目的を達成できるプランかどうか考える、安いだけで決めてはいけない、トータルコストをみなくてはいけない、ということは先ほど言いました。

イベントの見積りは慣れないとわかりづらい項目もありますから、業者に説明を求めるのはもちろん、私はイベント担当のスタッフで比較すべき項目ごとに点数を付けてみることをおすすめします。ここはプラス何点、ここはマイナス何点…。点数を付けることでメリット・デメリットが顕在化しますし、ヌケ・モレなどを発見できることがあります。チームでじっくり検討するという時間も大切ですね。

経験上からいって一番よくないのが、上司への丸投げ。予算内に収まっているというだけで「よい提案」と判断されてしまうことがよくあるからです。チームの意見をまとめたうえで、上司に助言を求めたり、決裁を仰いだりするのがいいと思います。

発注金額はイベント実施前に決める

最後にもうひとつ発注する際に注意していただきたいことがあります。見積りの確定は必ずイベントの実施前に行ってください。これは当たり前のことのように思いますが、そうでもないことが往々にしてあるんです。実施してしまうと後戻りできないことがたくさんありますし、実施前のほうが交渉しやすいですよね。終了してから発注費を決めるのはトラブルの元です。

ただ、どうしても実施後でないと締められないコストもあります。その際は、あとで確定するコスト分をしっかり区切って管理し、それ以外は実施前に確定させてください。