このページの先頭へ

ゲストに驚きと感動を届けよう 最高のアトラクションの作り方

2016年8月30日

株式会社ドリームスタジオ イベント仕事人に聞く
株式会社ドリームスタジオ
プロジェクト企画部 駒木達弘さん
遊園地やテーマパークをはじめとするレジャー施設のアトラクションを数多く手がけている企業です。1989年に設立された、米国のテーマパーク会社と日本企業との合併会社が母体。海外とのタイアップにより、ユニークなコンテンツの導入に精力的に取り組み、数々の人気アトラクション、イベントのプロデュースを行っています。

「安近短」に象徴される昨今の節約志向と、増加する訪日観光客により、国内レジャーの需要が増えています。ゲストを受け入れる観光地やレジャー施設側にとっては、変化の早い顧客ニーズに対応するために、タイムリーなコンテンツの投入や新たな話題の提供が欠かせません。遊園地やテーマパークでは、そのカギを握るのがアトラクションやイベントです。

一度行ってみたい、体験してみたい――。人を呼び込み、リピートを促す魅力的なアトラクション、イベントとは? 今回は、遊園地やテーマパークのアトラクションを数多く手がける、株式会社ドリームスタジオの駒木達弘さんに、人気アトラクションの作り方についてお聞きしました。

アメリカ発のスパイ系アトラクション「レーザーミッション」

アメリカ発のスパイ系アトラクション「レーザーミッション」

─ドリームスタジオさんの事業内容について教えてください。

ドリームスタジオは、1989年に設立された、米国のテーマパーク会社と日本企業との合併会社が母体です。それ以来30年近くにわたって、海外とのタイアップによりユニークなコンテンツの導入に取り組み、各地の遊園地やテーマパークのアトラクションの企画・設計・製作を行ってきました。

常設型のアトラクションだけでなく、期間限定のイベントも数多く手がけています。昨今では、幕張メッセ(千葉市)、ATCホール(大阪市)といった大規模な会場でのイベントが増えています。企画から施工、運営までを請け負うこともありますし、自ら主催側に加わることもあります。

アトラクションやイベントは、企画・製作するだけでなく、運営マニュアルの整備や、緊急時を想定した運営指導なども行っています。

興奮必至!海外の人気コンテンツを日本仕様にカスタマイズ

─テーマパークや遊園地向けにはどんなアトラクションがありますか?

たくさんある中でも、米国Funovation社製の「レーザーミッション」や、同じくアメリカ発の「タイムフリーク」などが人気ですね。

「レーザーミッション」は、部屋中に張り巡らされたレーザー光線に当たらないように任務を遂行するスパイ系アトラクションです。世界で約200件の実績があり、累計2,400万回以上もプレイされています。国内では、としまえん(東京)、八景島シーパラダイス(横浜)、日本モンキーパーク(愛知県犬山市)などの導入実績があります。

「タイムフリーク」は、部屋の中に設置された光るボタンを制限時間内にどれだけ多く押せるかを競うアクティブ系アトラクションです。東京ドームシティ、生駒山上遊園地(奈良県生駒市)に導入されています。シンプルながら熱くなりますよ。

また、「ミラーメイズ」というアトラクションは、その名の通り幻想的な鏡の迷路です。迷路の天才と呼ばれるエイドリアン・フィッシャー氏プロデュースによる果てしなく続く空間は、他のものとは次元が違います。こちらは、東京ドームシティ、志摩スペイン村(三重県志摩市)、東武動物公園(埼玉県宮代町)で体感できます。

これらのアトラクションに共通するのがちょっとした空きスペースの有効活用です。例えば「レーザーミッション」に必要なスペースは、通常サイズなら横3m×縦6mの約18平方メートル程度です。

このほかに、国内オリジナルコンテンツや、国内外のコンテンツの組み合わせによるカスタムアトラクションも手がけています。お客様のご要望や敷設条件を丁寧におうかがいし、目的やロケーションにマッチしたアトラクションの導入をお手伝いしています。

ランダムに光るボタンを制限時間内に素早く押す米国生まれのアトラクション「タイムフリーク」

ランダムに光るボタンを制限時間内に素早く押す米国生まれのアトラクション「タイムフリーク」

鏡に映し出された幻想的な世界が楽しめる不朽のベストセラーアトラクション「ミラーメイズ」

鏡に映し出された幻想的な世界が楽しめる不朽のベストセラーアトラクション「ミラーメイズ」

─ドリームスタジオさんの扱うアトラクションの特徴は何ですか?

あっと驚くような新奇性のあるラインナップが特徴ですね。ドリームスタジオの強みのひとつは、これまでに築き上げてきた海外とのコネクションです。エンターテインメントの本場・アメリカをはじめ現地から直輸入することで、今までなかった日本初のアトラクションをいち早くお届けします。

…とはいえ、海外のアトラクションをそのまま提供する訳ではないんですよ。言語対応はもちろんのこと、感覚的な部分についても日本人に受け入れられやすいようにチューニングをします。設置スペースに合わせたサイズの調整やデザインのカスタマイズ、施設のコンセプトに沿ったストーリーの作成など、お客様のご要望と私たちの経験値を掛け合わせて様々な作り込みを行います。

また、輸入物だけではなく、国内の人気キャラクターを使ったアトラクション、ホラーハウス・お化け屋敷といったオリジナルコンテンツも数多く提供しています。

ドリームスタジオが大切にしているのは、今まで体験したことのない驚きと非日常感です。ゲストに夢中になって楽しんでもらえるものでなければ意味がありません。最近では、科学・体験・学びといった要素を取り入れた、“楽しみながら学べる”アトラクション、イベントに力を入れています。とにかくコンテンツの企画と開発には自信がありますので、安心しておまかせいただけます。

楽しいだけじゃない。遊びながら学べるサイエンスイベントが人気

─期間限定のイベントはどのようなものがありますか?

「体験」「学び」といった最近の人気要素を盛り込んだのが、米国製の体験型学習イベント「グロッソロジー」です。おならやげっぷなど、“オモシロくてキモチワルイ”カラダの仕組みを楽しみながら学ぶことができるイベントで、米国では動員数1,000万人超と大ヒットを記録しました。日本でも幕張メッセ(千葉市)や、みさき公園(大阪府岬町)などで行われ、好評を博しています。2016年の夏休み期間も、「からだのふしぎ大冒険DX」と題して幕張メッセで開催しました。

根強い人気の恐竜やキャラクターのイベントも、ただの展示ではなく、エンターテインメント性の高いコンテンツを組み込むことにより、楽しく体験できるイベントに発展させています。

最近注目されたのが「つくるんラボサイエンス」(2016年開催/那須ハイランドパーク・栃木県那須町)です。パイプを組み合わせてコースを作りボールを転がしたり、鏡を使ったマジックを体験したり。遊びながら科学に対する好奇心を育むイベントとして、多くの方に楽しんでいただきました。

そして、2016年の夏休みには、「キッズ・ザ・サーカス」が日本に上陸しました(ATCホール・大阪市)。綱渡り体験などにより、様々なサーカスの技が「なぜできるのか?」を自分の体で科学的に学ぶことができる、カナダ・オンタリオ科学センター発の体験型イベントです。

これらは、遊園地やテーマパーク、レジャー施設などのスペシャル・イベントとして、また、大型施設や展示ホールでの比較的長期のイベントとして行われることが多いですね。

オモシロくてキモチワルイ、カラダの仕組みを学ぶイベント「グロッソロジー」

オモシロくてキモチワルイ、カラダの仕組みを学ぶイベント「グロッソロジー」

─依頼を受けてから施工完了・オープンまでのおおまかな工程を教えてください。

お客様のご要望をもとに、ターゲット層やロケーションなどを加味してプランニングを行います。現地の下見、図面製作、契約などを経て施工といった流れになりますが、弊社ではこの一連の工程を自社で行っています。個別に発注する手間や手違い・ミスの心配が不要なため、お客様は本来業務に専念していただくことができます。

オープンまでの期間は案件、設置場所の状況などにより異なります。あくまでも一例ですが、「レーザーミッション」のスタンダードバージョン(パッケージ)の場合で約半年、少なくとも4ヶ月前ぐらいには最初のコンタクトをいただけると助かりますね。

大規模なアトラクションの場合には企画からオープンまで数年がかりというケースもあります。カスタマイズの内容により必要な時間が大きく変わってきますので、その部分はご承知おきください。

お客様にヒアリングさせていただきたいのは、いつ、どこに、どんなものを、何のために行うのか、という部分です。設置スペースの状況、作るのはお化け屋敷なのか迷路なのか、テーマやストーリー性を持たせるのか、集客目的・目標・想定ターゲット、ご予算…などですね。

もちろん、細かい部分は決まっていないというケースでも問題ありません。「園内の空きスペースを活用したい」 「夏休みに集客が期待できるイベントは?」「話題性のあるアトラクションを提案してほしい」…。実際にこのようなご相談をいただくことも多いです。ゼロの状態からでも構いません。お客様と一緒に作り上げていきます。どうぞお気軽にご相談ください。

ひとつご留意いただきたいのは開設期間(イベント開催期間)です。アトラクションによっては、海外からの部材輸送などが必要となります。ですから、数日間だけ、一週間限定など、短期のイベントには向いていません。コスト回収を見込む場合には、ある程度の開催期間を設定することが必要となります。このあたりのシミュレーションもおまかせいただけます。

デジタルとアナログのミックスによる感動体験を届けたい

─最後に今後の展望をお聞かせください

今までにたくさんのアトラクションやイベントに携わってきましたが、これからはデジタルとアナログをミックスしたコンテンツが面白いのではないかと思っています。デジタルの最新技術を駆使しながらも、実際に体を動かして遊ぶ・試す・体験するといったアナログ的な楽しさを取り入れる、そんなものづくりを続けていきたいですね。

実際の例としては、「ファンタジックアドベンチャー 脱出の森」(城嶋高原パーク・大分県別府市)や、「脱出の城」(東映太秦映画村・京都市)などがあります。それぞれの施設のコンセプトに合わせて作られた立体アスレチック要素に、プロジェクションマッピングやレーザー光線を組み合わせたチャレンジコース・アトラクションになっています。

東京エリアで好評だったのが「ウィンターファンタジア」(としまえん・東京都練馬区)です。ここでは東洋のランタンを現代風にアレンジして園内を装飾しました。布張りの大きなランタンの光源には電球を使用。電球ならではの優しく温もりのある光と、LEDを散りばめた華やかなシンボルツリーが来場者を魅了しました。イルミネーションやプロジェクションマッピングも弊社の得意分野なんですよ。

デジタルの先進性とアナログの手触り感。これらの融合による新たな感動の創造にチャレンジし続けていきたいと思っています。