イベントコラム

ハードパンチャーしんのすけの大道芸人を呼んでみよう! 連載第1回:はじめまして。

連載・ハードパンチャーしんのすけの大道芸人を呼んでみよう!

イベント仕事人に聞く 連載

有限会社にぢゅうまる企画

代表取締役 矢熊 進之助 さん

受験雑誌に掲載されていたピーター・フランクル氏(数学者・ジャグラー)のコラムに触発されてジャグリングを始める。東京大学進学後はジャグリングサークル「マラバリスタ」に所属しジャグリングを学ぶ。ジャグラーとしての活動を行いながら、研究者を目指し東京大学大学院博士過程へ進学。しかし、ジャグリングの魅力から逃れられず進路を変更し、2002年からプロジャグラーとしての活動を開始。東京都ヘブンアーティスト、KOTO街かどアーティスト。ジャグリングショー、ジャグリング講師の活動に加え、代表を務めるにぢゅうまる企画では、大道芸イベントの企画・運営を行っている。

はじめまして。

パフォーマーが路上にステージをつくる。青空の下に、徐々に人が集まり、パフォーマーの演技にどんどん拍手が厚くなる。そして、ショーが終わる頃にはたくさんの笑顔。

日常の何気ない空間を劇場へと変える大道芸──。

こんにちは。

私は、大道芸イベント企画・運営を請け負っている「にぢゅうまる企画」代表・矢熊進之助と申します。弊社は、大道芸を通して地域や企業と個人をつなぎ、社会にある「楽しさ」を増やすことを目標としています。

本コラムでは、イベントの中でも「大道芸」に焦点をあてて、大道芸イベントの実例、大道芸イベントの現状、大道芸イベントを実施する際のノウハウなどを約一年にわたってお伝えします。本コラムが、みなさんにとって、またイベントを企画する際のよきパートナーとなれば幸いです。

自己紹介。

はじめに、少し自己紹介をさせてください。

「にぢゅうまる企画」は、
・商業施設の集客販促イベントや地域イベントでの大道芸イベントの企画・運営
・大道芸フェスティバルの開催
・大道芸コンテストの開催
・大道芸体験イベントの実施
・大道芸関連舞台企画の開催
・大道芸関連分野の講師派遣
などを行っています。

私自身「ハードパンチャーしんのすけ」の芸名で、ジャグリングショーやジャグリング講師を行っています。実際に実演者として現場に立っている経験、そして、企画運営を行ってきた体験から、本コラムにて「大道芸イベント」の実際を立体的にお届けします。

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はじめての大道芸

大道芸をご覧になったことはありますか?

そもそも大道芸とは何か──。今回は、私が大道芸に出会った日のことを書きます。

それはジャグリングを始めて間もない頃のこと。日本の三大大道芸フェスティバルのひとつに挙げられることが多い「野毛大道芸」(横浜市)を観に行きました。私にとって初めての大道芸体験です。

まずは、観客として野毛を訪れている人の多さに圧倒されました。道を埋め尽くす人、人、人…歩くのも一苦労です。街のいたるところに人だかりができています。

青空の下、観客の注目を一身に集める芸人たち。神技、ユーモア、コミュニケーション…そこから湧き上がる笑い、歓声、拍手、あるいは、ヤジ。一日たっぷりと野毛の街を歩き、食べ、そして、もちろんたくさんの大道芸を観ました。

あれからもう20年ぐらい経ちますが、あの日最後に出会ったひとりの芸人の姿がいまでも私の記憶の中に鮮明に残っています。あの時、あの場所の空気の震えを肌が覚えているんです。

芸人のパワフルな演技に、観客のテンションがどんどん上がっていきます。そのノリが磁石となって、さらに多くの観客を呼び寄せます。路上いっぱいに広がった見物客。様々な年代の人々が吸い寄せられるように集まってきます。そして気が付くと、私は見ず知らずの人と一緒に大声で叫んでいました。

華やいだ野毛の街を一日たっぷりと味わい、時は夕暮れ。

一体感あふれる空間、それをつくり出す芸人。そして、ショーが終わって笑顔で散っていく観客。芸人たちのひたむきな姿はとても美しく、赤く染まった西の空が、たくさん笑ったからではない涙でにじみました。

これが、まだ20歳にもなっていない私の大道芸の原体験です。

…こうして私は、大道芸の魅力に取り憑かれました。

大道芸は、老若男女みんなが楽しめ、一体感のある空間をつくり出すエンターテインメントです。これが大道芸が持つ大きな魅力となっているのです。

次回は「そもそも大道芸って何?!」。大道芸の様々なジャンルの実例を紹介しつつ、さらに大道芸の魅力に迫ります。お楽しみに!

連載・ハードパンチャーしんのすけの大道芸人を呼んでみよう!

有限会社にぢゅうまる企画

大道芸で楽しい時間を提供。全国各地に大道芸人・パフォーマーを派遣します